こんにちは、Kiiです。スイーツ食べてますかー?!
今回は、ケーキの土台となるジェノワーズについて。
ジェノワーズとは、ショートケーキなどに使われるスポンジ生地のこと。
「卵・砂糖・粉」とてもシンプルな材料で出来上がる生地は、とても奥が深いです。
最近は、バターや牛乳が入っている配合が多くなってきましたよね。
ふわっとしっとりしたスポンジ生地はクリームとの相性もばっちりですよね。
ジェノワーズはサンドするフルーツを変えるだけで、いろんなバリエーションのケーキが楽しめます。
しかし、シンプルだからこそ難しい!!
ジェノワーズを作っているときにこんな経験はありませんか?
スポンジの「め」が粗い。
うまく膨らまない。
何回やってもふわふわのスポンジにならず、「もー!わかんない」となっている方!
大丈夫です。
パティシエでも一度は必ず経験しているはずです。
今回は、パティシエの経験を踏まえて、ジェノワーズを焼くときの注意点やコツをお伝えしたいと思います。
私、独自の考えですので、参考程度に読んでもらえると嬉しいです。
卵の泡立ちが悪くなるのは何が考えられる?!
ジェノワーズにとって卵の泡立ちはとても重要です。
スポンジ生地の出来が「卵の泡立ちで8割が決まる」と私は思います。
卵の温度が低すぎる
卵の温度が低すぎると、泡立ちにとても時間がかかり粘りがある生地になるように思います。
空気の気泡が小さすぎて、焼き上がりが少し詰まった感じになります。
*対策*
卵に砂糖を入れたら、温度を36度ぐらいまで上げてから泡立てる。
(卵だけで温度を上げようとすると、卵の一部に火が通ってしまう可能性があるので、必ず砂糖を入れてから温度を上げるようにしましょう)
私の場合は、立て初めだけ36度、あとは湯せんから外して泡立てます。
粉を合わせるときの生地温度は28℃くらいになるようにしています。
少し温度が下がっている生地のほうが、粉を入れた時、気泡がつぶれにくい生地になります。
ニワトリの夏バテ
夏の時期になると、卵の立ちが悪くなり、
何をやってもうまく生地がたたなく、何台もダメにしたことがあります。
卵の業者に相談したところ、「ニワトリも気温の変化に慣れず、夏バテしている」
とのこと。
卵の状態が悪くても、生地の泡立ちにはとても影響します。
*対策*
高めの温度で、高速(ミキサー)で短時間で一気に立てる。
中速に落としてしっかりと生地を安定させる。
中速の時間を少し長めにとることでしっかりとした生地になります。
ボールに油分がついていた
油には卵白の気泡を壊す性質があるので、泡立ちが悪くなってしまいます。
*対策*
きれいなボールを使うようにしましょう。
焼き上がりがパサパサしている原因は?
焼きあがった生地を食べてみて「あれ?なんかしっとりしてない。パサついてるー--!!」
なんてことありませんか?
考えられる原因は・・・
混ぜなすぎ
生地と粉を混ぜるときに、生地がつぶれないようにやさしく混ぜすぎていませんか?
気持ちはわかりますが、混ぜなさ過ぎても生地はパサついてしまいます。
*対策*
きちんと泡立てた生地は粉を入れても、泡がつぶれにくいので、
しっかりと生地と粉を混ぜ合わせることが重要です。
生地がきゅっとしまる感じが目安です。
これは、実際に何回もやってもらって感覚を覚えてもらうしかないのかなと思います。
焼きすぎ・放置しすぎ
生焼けしないようにと、窯やオーブンの中に入れすぎると、中の水分もなくなってしまいます。
過剰に窯やオーブンに入れるのは焼き縮みの原因にもなるので気を付けましょう。
*対策*
粗熱をとるために常温で冷ますと思いますが、いつまでも放置するのは禁物!!
スポンジが冷めたらすぐにラップをしたり、袋に入れたりすることをおススメします。
湿度が低い時期などは、スポンジが乾燥してしまう可能性があります。
スポンジの「め」が粗い
スポンジをスライスしてみると、生地がもろい感じがする。
口どけがよくない。
原因は泡立て不足が考えられます。
生地に含まれている気泡が大きいため、焼き上がったスポンジも口当たりが悪く、
生地もボソボソした感じになってしまいます。
*対策*
生地の泡立ては2段階で立てる。
1段階→高速で一気に立てることで大きな気泡を作ります。
2段階→中速で大きな気泡から、より小さな気泡を作ります。
高速だけで立てるより、速度を落としてキメを整えしっかり立てる。
キメが整うことで、粉を入れてもつぶれにくい生地ができます。
スライスした断面もキメが細かく、口どけもかなり変わると思います。
スポンジが膨らまない
しっかり泡立てたのに、焼き上がりが膨らんでいない。
膨らまない原因で考えられるのは?
泡立て不足。
粉を入れた時に混ぜすぎて気泡がつぶれすぎてしまった。
などですが、生地は完璧なのに膨らまない!!なんで??
それは、オーブンの温度が低かったことが考えられます。
そもそもスポンジが膨れるのは、オーブンの中で生地温度が上昇するときに、
生地の中に含まれる気泡が膨張することで、生地全体が膨れます。
オーブンの温度がスポンジのふくらみにも重要になります。
*対策*
オーブンに入れるときは素早く!
余熱の温度を5~10℃高めにしておく。
それでも納得したスポンジを焼けない場合は、オーブンの温度を見直す。
まとめ
同じ配合でも、仕込み方のポイントや注意点を把握することで、
よりおいしいスポンジができます。
土台のスポンジがおいしいと、ショートケーキにしたときもおいしくなります!!
おいしいスポンジを焼くには
1.卵の温度を上げてから2段階で立てる
→粉を入れてもつぶれにくい生地を作る。
2.粉を入れた時には、混ぜなさすぎに注意
きゅっとしまった感じが目安!
→混ぜなさすぎはパサパサの原因になるかも。
しかし、混ぜすぎると硬いスポンジになってしまうので、感覚を身につけましょう。
3.オーブンの温度に注意
→オーブンの温度が低いと膨らまない原因になる。
生焼けを気にしすぎて、過剰に入れすぎると焼き縮みします。
適切な温度、時間で焼く。
4.粗熱がとれたスポンジは放置しない
→ラップや袋に入れて保管することをおススメします。
注意点やポイントを意識して、美味しいスポンジを焼き続けれるように一緒にがんばりましょう!
少し長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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